夏

バーベQ、な此の頃です。

＜前回の前振り＞
おしごと果て、若者達が向かうは夜の海。
其処には、思いもよらない悪魔の巧妙な罠が仕掛けられていた…。


夏と言えばバーベQで有るという事で、本日休みのヒトビトは、夕方頃から準備をして居た。更に、勤務中であるわたくし達に先んじて、会場である近所の海へ出掛け、火を起こして待って居る、わたくし達がおしごと果てて海へと着いた頃には、ビールサーバーの美味しいビールで乾杯を、という展開の予定で有った。

3リットルと2リットルとの樽ビールを買い込んで会場に着いたとき、本来あるべき筈の空気と何かが違うことに気が付いた。


ん。火起こしてるのひとりだけ。
後のヒトビトは遠くで車のライトを照らして、何やら穴を掘っている、ように見える。
近寄ってみる。
おおおー、車のタイヤがみごとにはまってるやんけー。


見ればスカイラインの後輪、砂に半分ほど埋まって居る。まわりで先に着いたヒトビトが必死に穴を掘って居る。少し、呆気に取られてしまう。

其れからの作業内容を単純に列挙すれば、

穴を掘る
穴を掘る
ただひたすらに穴を掘る
二本のジャッキで車体を持ち上げる
持ち上げる
少ししか持ち上がらない
でも頑張る
其の間に、パレット（レンガなどを載せてクレーンで吊って運ぶ時に使う土台みたいなもの、すのこ状）やスチール製の棒や、ロープなどが店から運ばれる
少しだけ浮いたタイヤの下にパレットを滑り込ませる
でもパレットでかくて、広範囲に穴を掘り直さなければならない事に気が付く
やっぱり穴を掘る
其れでも穴を掘る
も〜怒った
パレットを分解（すのこ状ですから）
木の棒と化したパレットの残骸
タイヤがやっと載るくらいの細い道を作る
エンジンを掛け、後ろから皆で押す
動く


此れに一時間は余裕でかかったのだろうと思われるのだが、其の後飲んだビールをひたすらに温かった。

でも良かった。女性陣のみでは、きっとすぐさまJAFを、呼んでいただろうから。
汗をダラダラ流しながら、頭も体も砂まみれに成りながら、一生懸命作業に取り組むヒトビトの姿はとても格好良くて、ステキだったぞよ。

海から流れてくる風は穏やかで、扇風機の五枚羽根なんかでは表現しきれない、あのそよそよ感。
そよそよそよそよと、贅沢な気分で肉を食べ、花火をし、そして青春を語り合った。

夏はバーベQなんだなあと思う。

今日の売上げ6万5千円、明日は休みだ何をしよう、な感じで頑張りましょう。