故郷を偲ぶ、な此の頃で御座います。

あのお肉屋さんの御向かいの角を曲がると直ぐに踏切が見えて、少し道幅が狭くって、左方面に余所見をすれば一度だけ行った事の有る美容室が有って、余り腕前は信用出来なかった。余所見を止めて直進、直ぐ左折。今はもうやっていない歯医者の前を過ぎると、ひと際道幅は狭くなり、舗装されていない砂利道をごろごろ。左方には田んぼが広がって、夏は蛙の声が五月蝿い位。

全部知って居るのにわたくしの家が無い。

どこをどう行けば何が有るか、何もかも知って居るのに、
わたくしの居場所は無い。

全部知って居るったら。

特別に帰りたい理由は思い浮かばない土地なのに、漠然と、いつしか帰る日の事を思うのです。予定も待つヒトも、無い筈の土地へ。

此れは所謂「第二の故郷」への望郷の念。

(ほんものの故郷では父母はわたくしの帰りを切に願って居る筈です。親不孝者のわたくしをお許し下さいませ。転勤族の宿命で御座いますれば)

明日の故郷はどっちだ。

この土地を去る日も又いつしかやってくる、其の日までひとまず、頑張りますでしょう。

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