困惑するクリスマス

「クリスマスは如何過ごされるのです、と女
別に予定は無い、一人で過ごしますよ、と男
では御正月は？何か予定が？と女
特別には予定していないね、と男」

其れって何。な此の頃で御座います。

わたくしは其れほど口上手で御座いませんので、興味関心の無い殿方に、クリスマスや御正月の予定を細々とお聞きするような事は滅多に御座いません。然し、此処は女前を見せ付けるよい機会、意を決してお聞きいたします。

念には念を、
誰かと過ごさないのです？
此処まではちゃんと聞けたのです。

うん、ヒトリだね、彼は答えるのです。

其れは、コイビトなるものの存在は今現在、有りませんよと言う事ではないのですか？

違う、この質問の意味する本当のところは、

「アナタにはコイビトは居ないの？」

此れに尽きる、此れに尽きる筈です。

興味関心の無い殿方にこんなことを聞いたりすることが御座いましょうか。聞く理由が見当たりません。意味の無い行動を好みません。

其れで、彼にはコイビトは居ないもの、と判断したので御座います。
一年間のうちの大イヴェントの二つ、クリスマスと御正月、一緒に過ごす人が居ないなら、そう思うでしょう。

更に言えば、
この年に成ると、流石に皆家庭持ちだから、友達と会うというのも無くなるね
と、そう仰られて仕舞えば、特別な相手の存在など、思いつきもしないでは御座いませんか。

でも、居るみたいです。

居ると嘘をつくの？
居ないと嘘をつくの？
誰に嘘をつくの？
わたしに嘘をつくの？

良くわからないまま、此れは単なる時間差に拠る発言であることを願いながら、又今日も電話をすることも出来ず、悶々と悩む日々で御座います。

どれが本当でどれが嘘なのか、問いただす勇気と権利が御座いません。

明日も頑張りません。